マレットフィンガーは、野球・バレーボールなどの球技中に、突指という形で発生するものが多く、日常でもしばしば見られる外傷の一つです。

ベースボールフィンガー。ドロップフィンガーとも呼ばれます。

大部分は受傷後、早期に適切な処置を施せば保存的に治癒するものでありますが、放置すると永続的な機能障害(DIP関節伸展障害)を残すため注意が必要な外傷になります。

末節骨基部背側に終始腱が付着しているためDIP関節の屈曲強制により指伸筋腱がその末端付近で断裂を起こしたり、腱性部で断裂せずに付着部の裂離骨折起こし、マレットフィンガー変形を呈します。

マレットフィンガーの分類

分類としては1型〜3型まであります。

1型:終止腱の断裂

2型:終止腱の停止部での断裂

3型:末節骨の背側関節面を含む骨折

症状としては、DIP関節の腫脹・疼痛、それにDIP関節伸展障害になります。

マレットフィンガーの固定術

治療法としては、マレットフィンガーのうち、1・2型はDIP関節を過伸展位に固定する保存療法で十分に治癒します。

3型は骨片に含まれる関節面が3/1以上を占めると脱臼骨折の型となり、DIP関節を過伸展位にすると、逆に骨片が関節面から背側に押し出され、かえって転位の増悪をまねきます。

したがって疼痛と運動制限が大きくなり観血療法の適応となることが多いです。

1型2型は終止腱を弛緩させた肢位でPIP関節を屈曲位、DIP関節を過伸展位に固定する保存療法が一般的に行われています。

3型は骨折部の安定性が良好な場合は保存的にPIP関節屈曲位・DIP関節伸展位で固定します。

固定の材料としては、ギプス固定による固定、いろいろな型の副子splintが用いられていますが、肢位に適合した副子を作り、苦痛のない方法で固定します。

後療法としては自動運動・温熱療法などの理学療法を施行をします。

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