股関節インピンジメントと他の疾患の関係性はあるため注意しなければなりません。
股関節インピンジメントと繰り返しの股関節脱臼
股関節を脱臼し、保存療法で様子を見ながら競技復帰すると、また脱臼してしまう。
このようなケースでMRIを見てみると、関節唇が切れており、骨が出っ張っていて関節包の後方が切れています。
これは、股関節インピンジメントを起こしていることによって、てこの原理が働き、関節包の後方が緩くなって脱臼を繰り返します。
よって、繰り返しの脱臼を繰り返す人は股関節インピンジメントも同時に治す必要があります。
股関節インピンジメントと大腿骨頚部疲労骨折
大腿骨頚部疲労骨折は圧迫型と牽引型に別れ、牽引型は手術、圧迫型で圧迫が内側に起こるものは保存療法で治ります。
手術をするなら髄内釘を入れて患部を固定します。
大腿骨頚部疲労骨折でなかなか治らない時は骨折の痛みだけでなく関節の痛みも疑わなければなりません。
関節に痛みがある場合は股関節インピンジメントによって関節唇が損傷している場合があり、関節唇の手術をすると疲労骨折も治った例があるため疲労骨折以外も疑わなければなりません。
股関節インピンジメントと恥骨結合炎
恥骨結合炎は股関節インピンジメントの原因であるCAM変形によって恥骨が痛みます。
CAMが関節唇に当たることによって、関節唇が切れます。
それによりインピンジメントを起こすと骨盤が動き、恥骨結合がはなれ恥骨結合炎になります。
この場合もインピンジメントを治すことによって恥骨結合炎も治ります。
難治性の仙腸関節炎も股関節インピンジメントが関係していると言われています。
股関節のインピンジメントは多くの疾患と関わるため放置は禁物です。
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