CAIで見られる関節機能低下として、固有受容感覚の低下・神経筋コントロールの異常・バランス能力の低下・筋力低下が挙げられます。

固有受容器の低下は、足関節内反方向の関節位置覚が低下、神経筋コントロールに関しては、腓骨筋の反応時間が遅延し内反することをうまく認識できなかったり、内反強制にうまく反応できないです。

バランス能力は静的バランス能力の低下、筋力は足関節外反筋力が低下します。

このほかにはどのような機能低下が起こるのでしょうか?

足関節の運動学的な機能低下

運動学的な異常として荷重に伴い距腿関節の前方移動と内旋が増加します。

また、距腿関節だけでなく距骨下関節の内旋も増加します。

そのほかにも、脛骨より腓骨が外方に変位しており脛腓関節の離開もあり、これらが足関節捻挫の再発に関与しています。

このように多くの関節に異常が起きることによって、捻挫が起こるためリハビリテーションにおいてもただ単に腓骨筋のトレーニングをするだけではいけません。

足関節以外の運動学的な機能低下

CAIは足関節だけに注目されがちですが、実は膝関節や股関節にも影響を及ぼします。

片足着地時における膝関節屈曲角度は小さく、股関節の屈曲角度は大きいとされています。

カッティング動作においては、膝関節・股関節両方とも屈曲が大きいとされています。

また、股関節伸展筋や外転筋の筋力低下があるため強化が必要です。

スポーツにおけるパフォーマンス低下

スポーツにおいての機能低下として片足でのホップ動作の遅延、片足ジャンプ力の低下が認められています。

これらは、足関節周囲の機能低下、バランス能力の低下、膝・股関節の運動学的な機能低下が原因です。

よって、機能を改善した上で片足での動作を行うべきです。

ホップ動作のにはサイドホップテストや8の字ホップテスト、Multiple hop testや、ラダーが有効です。

長期的にはどのような機能低下が・・・

長期的な問題として、CAIがある人は距骨内側の軟骨へのストレスが高くなることがわかっています。

これにより、変形性足関節症のリスクが高まります。

CAIの約80%の人が将来的に変形性足関節症になるというデータがあるくらいなので、長期間足関節を不安定にさせないようなトレーニングが必要です。

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