最近サルコペニア、フレイルが大きなトピックスになり、その中でも高齢者におけるタンパク質摂取量が問題になっています。

高齢者糖尿病のタンパク質摂取量と死亡頻度との関係を検討した研究では、タンパク質摂取量と死亡頻度の間にはタンパク質摂取量が少なくなるほど死亡頻度が高くなるという関係があり、とくに実体重 1 kg あたり0.92 g 未満となると死亡頻度が約2倍になることを報告しています。

さらに、タンパク質摂取量と死亡頻度の関係に及ぼす年齢の影響を検討した研究では、タンパク質摂取量が少なくなると死亡頻度が増えるという関係は、75歳以上のみで認められ、他の年齢ではその傾向を認めなかったと報告しており、特に75歳以上の高齢者にはタンパク質摂取の有用性が示唆されています。

後期高齢者は食事のパターンが重要である。

高齢者の食事パターンと死亡頻度との関係について検討した研究では、前期高齢者では食事パターンと死亡頻度の間に有意な差異を認めなかったのですが、後期高齢者では、緑黄色野菜、キノコ、海藻、魚、豆が多いという「健康食パターン」の死亡率は、他のパターンと比較し有意に低値という結果になりました。
また他の研究報告ではビタミン、ミネラル、食物繊維および緑黄色野菜摂取量と6年間の認知機能低下の関係についての研究報告では、カロチン、ビタミンB2、パントテン酸、カルシウム、緑黄色野菜の摂取量が少ないと認知機能が低下すると報告しています。

カロチン、ビタミンB2、パントテン酸は緑黄色野菜、動物性食品、魚介類などに、カルシウムはミルク、小魚、大豆製品などに多く含まれますので、これらの食品を高齢者はしっ かりとることが必要と考えられます.

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