歳を重ねるにつれて歩き方が変わってくるということはよく見られる現象です。

加齢に伴う歩行能力低下の主な要因として、大腰筋の筋量の減少、膝伸展筋力の低下、足底屈・足背屈筋力の低下、バランス機能の低下および関節可動域の低下などが報告されており、歩行能力の低下はこれらが複合的に絡み合ったものということができます。その他の要因として、視覚の感受性の低下や脳幹もしくは脊髄に存在すると考えられている歩行を誘発する中枢パターン発生器を含めた神経−筋系の機能低下が歩行能力低下に関わっている可能性もあります。

以上のように高齢者の歩容の特徴は、複数の要因が相互に複合的に影響しあった結果として現れてきます。

高齢期にみられる歩容変化の要因

これら高齢期にみられる歩容変化の要因は、加齢という共通因子により相互に関連しているので、特定の要因が歩容に及ぼす独自の影響については深く考えられていないのが現状です。

一方で、若年者を対象にした研究で、視覚と膝関節可動域を制限すると、歩行速度および歩幅が小さくなり歩隔および足向角度が大きくなり、高齢者の歩容の特徴と類似していたと報告しているものもあります。これは視覚、膝可動域制限があると、当たり前ですが歩容においても視覚あるいは膝関節機能の低下単独の影響が現れたことになります。

それだけ歩き方の変化というものは様々な因子によって影響を受けるということがわかります。

もし歩き方が変だなとか、最近歩くのが疲れるようになってなってきたなという場合には、何かしらの問題があるかもしれないので、ぜひ一度お早めにチェックしてみるとよいかと思います。

フィジオでも歩行評価は行ってますので、気になる方はぜひ一度お問い合わせください。

関連記事

  • 関連記事
  • おすすめ記事
  • 特集記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

TOP