こんにちは。塩出です。本日のテーマは「腰痛」についてです。

現在の日本では、40歳以上の腰痛患者は1,500万人以上いると言われており、現代病の代表とされています。

腰痛はまだまだ解明されていないことが多いですが、近年、腰痛と傍脊柱筋の脂肪変性について注目されています。

筋肉の中にも脂肪は存在しており、MRIやCTなどといった画像診断が用いられ測定することができます。

筋内脂肪は筋細胞内脂肪(intramyocel-lular lipids:IMCL)と筋細胞外脂肪(extramyo-cellular lipids:EMCL)に分かれます。

健常者と腰痛患者で比較した研究によると、腰痛群では多裂筋のIMCLが有意に上昇していることが分かりました。

IMCLが増加する現象は遊離脂肪酸が蓄積された結果であり、遊離脂肪酸が蓄積されると、脂肪細胞から分泌されるレジスチンというアディポカインが、TNF-α,IL-6などの炎症性サイトカインの産生を促すことにより、腰痛が引き起こされるとしています。

IMCLは骨格筋のミトコンドリア内でエネルギーとして利用され、血中遊離脂肪酸と関連があるとされており、運動中にエネルギーとして使用されることが報告されています。すなわち、運動により傍脊柱筋のIMCLの低下を促すことができる可能性を示唆しています。

慢性腰痛患者の腰痛の改善に伴い、腰部多裂筋のIMCLが低下する傾向が認められたことが示すように、腰痛と運動療法は今後さらに発展的になっていくでしょう。

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